Raspberry Pi 5 は、技術ホビーストや産業企業に非常に人気のある小さながら強力なコンピュータで、現在は AI コンピュータでもあります。会社は AI キットをリリースし、$70 の拡張キットで現地推論に使用できるニューラルネットワーク推論アクセラレータを搭載しています。
この新しい拡張モジュールでは、Raspberry Pi は HAT+ 拡張カードを活用しています。HAT は「Hardware Attached on Top」の略です。通常の Raspberry Pi の上に差し込む拡張カードとして会社が使用しているかわいい頭字語です。
Raspberry Pi の HAT+ 拡張カードには M.2 スロットが追加されており、これは PC コンポーネントで一般的に使用されている標準的な拡張スロットです（このスロットは単一レーン PCIe 3.0 インターフェースを介して Raspberry Pi に接続されており、詳細な仕様にこだわる読者のために 8Gbps で動作しています）。
そして、会社は Hailo と提携しています。Hailo は最近 1億2,000万ドルを調達し、Nvidia に挑戦したいと考えている AI チップのスタートアップです。Hailo は車、スマートカメラ、ロボティクスなどの端末デバイスで AI ワークロードを実行するために設計されたチップに特化しています。
Raspberry Pi が AI キットに使用しているアクセラレータモジュールは Hailo-8L です。これは M.2 フォームファクターのエントリーレベルモジュールで、HAT+ に簡単に取り付けることができます。
すべてのセットアップが完了すると、13 TOPS（tera-operations per second）の推論パフォーマンスを持つ Raspberry Pi 5 が手に入ります。これは Nvidia GPU のパフォーマンスと比べるとそれほど多くありませんが、コスト効果的で Raspberry Pi のデフォルトの 27W 電源供給と連携しています。
ソフトウェアの面では、Raspberry Pi OS の最新リリースは Hailo モジュールを自動的に検出します。ニューラル処理ユニットは OS とそれを活用するアプリケーションで利用できるようになります。
Raspberry Pi は、ニューラルネットワーク推論をカメラパイプラインの一部としてサポートするようにカメラアプリケーションスイートも更新しました。たとえば、オブジェクト検出（「これはバナナです」）、セマンティックセグメンテーション（「これらの 3 つのものは移動車両です」）、インスタンスセグメンテーション（「これらの 3 つの移動車両はトラック、赤い車、青い車です」）、ポーズ推定、顔のランドマーキングに使用できます。
これは、AI キットとファーストパーティやサードパーティのカメラを備えた Raspberry Pi でできることの一例です。しかし、Hailo チップはカメラ以外のユースケースにも活用できるかもしれません。
新しいユースケースが Raspberry Pi コミュニティから登場するのを見るのは興味深いでしょう。この AI 拡張キットはツールです。今後は、Raspberry Pi の顧客がどのように活用するかが問題となります。
Hailo は 1億2,000万ドルを調達し、ほとんどの AI チップスタートアップが苦戦する中で Nvidia と戦い続ける
